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種麹って知っていますか?

    皆さん初めまして、豊橋青年会議所を昨年卒業しました、株式会社ビオックの村井裕一郎です。仕事は、「種麹」というモノを作っています。というわけで、早速、まずは「種麹」について説明します。

    まずはざっくり簡単に。

     種麹とは、麹を作るための菌のことです。実は、味噌や醤油、日本酒、焼酎、味醂、酢など「麹」を使う醸造食品を作るメーカーの多くは、実は、「麹菌」を自社では培養せず、当社のような種麹メーカーから購入しています。その「麹菌」のことを「種麹」といいます。正確に定義すると「麹菌」と「種麹」は違うのですが、また、「麹菌」を商品にしていると思ってください。

    詳細は、当社(株式会社ビオック、株式会社糀屋三左衛門)のホームページを是非ご覧ください。

    そして、大半の日本の醸造メーカーは「麹菌」を、「種麹」メーカーから購入しています。大体当社でざっくり3,000社ぐらいのお客様がいます。イオンやセブン&アイのような大手流通で販売されるナショナルブランドから、ごく少数で作っており、知る人ぞ知る高級飲食店でしか提供されないようなレア銘柄、あるいは家庭規模で地域に根ざした個人商店のようなところまで、色んな規模の醸造メーカーに使われております。

     さて、「麹菌」が「種麹」として味噌、醤油、日本酒、焼酎、酢、味醂と色々な発酵食品に使われいますが、全部使う種麹は異なっています。例えば、味噌用だと、味噌の旨味を作り出していく麹菌、日本酒用だと日本酒のアルコールを出す工程のための麹菌、、、目的によって様々な麹菌の種類かあります。当社では菌株を3,000菌株ほど保有しており、最適な麹菌、各メーカー様の希望に応じて提供しています。

     と、ここまで書いたところでイメージがわかないと思うので種麹の実物の画像です。

    このように、米に麹菌を大量に生やしたものが、種麹です。この米の周りにある粉のようなものが麹菌の胞子です。この胞子が飛んだところで生えていきます。ちょうど、カビが大泥頃の中で飛び回って、次々食品をかびさせてしまうようなものですね。そして、蒸して十分水分を含んだお米の上に着地すると、この胞子から芽がでて、お米を発酵させて「麹」になるわけですね。ご家庭でもパンやお米にカビが生えるのを意図的にやっているとお考えください。

     と、ここまでは種麹の話。

     ここから先は、なぜ、「美容健康部会」に「種麹メーカー」がいるの?ということです。もちろん、発酵だから、なんとなく健康に良さそうというイメージ自体はあるのかな?と思いますが、なぜ、麹を使った発酵食品は体に良いのでしょう?

     当社では、米や麦や豆のような伝統的な食材だけでなく、クコやウコン、ニンニク、朝鮮人参、センナなど様々な原料を麹にする仕事もしています。これらは、サプリメントの原料になったりしています。

     実は、麹の力というのは、「食べにくいものを柔らかくする」そして「柔らかくしていく過程で、様々な栄養や体に良い効能のある物質を生産する」ことにあるのですね。節分の時、年の数だけ大豆を食べると思います。あれ、むちゃくちゃ消化に悪いですよね。だんだん消化しにくくなる年齢になるほどたくさん食べなきゃいけないので、ある意味修練です。

     ところが、味噌をイメージしてください。もの凄くペースト状になっていて大豆の原型が残っていませんよね?もちろん、製造過程で大豆を蒸して潰しているのもありますが、それだけでは説明つかないほど、見かけも変わっていますし、また、味の面でも旨味がとても増しています。塩と大豆をこねただけでは、あの旨味は説明がつかないですよね?

    そう、それが、発酵の持つ「食べにくい原料を食べやすくする」ことなのです。

    そして、伝統としての発酵の力を受け継ぐだけで無く、そんな発酵の力を皆さんの健康に活かすことでも、大切な仕事としているのが、私たちの会社です。

    と、いうわけで、今のところ数少ない、メーカ側の美容健康部会のブログでした。今後ともよろしくお願いします。

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